網代基地

海軍特攻基地

第16突撃隊に属する第13回天隊(回天10隻の計画)が置かれた基地である。部隊は昭和25年7月25日に配属されたとされるが、回天は配備されなかった。しかし、回天格納用に4基の横穴壕と整備用に2基の横穴壕が構築されていた。また、基地防衛用の水平砲台が3か所設けられており、迎え入れる体制は出来ていたと考えられる。
格納壕は現在の網代マリンタワー裏手の崖に造られており、1基は東京大学地震研究所の観測点として利用されており、その隣の1基は入口は埋め戻されているが、上部が開口しており、内部の大きさを伺う事ができる。残りの2基も崩れた跡が残っている。整備壕はさらに西側にあたっとされるが確認できていない。
水平砲台は、40口径8p砲を備えた砲台が2箇所、25o機銃を備えた機銃砲台が1か所である。 8p砲台は、新網代トンネルがある丘陵に並んで2か所設けられていた。確認できたのは左手の1か所だけである。 コの字型の平面で中ほどに弾薬庫、左手に砲が設置されていた。砲廊のみコンクリート巻きで、弾薬庫も素掘り状態であった。 機銃砲台は回天格納壕背後の丘陵にあったようだが確認できていない。

この崖地に格納壕が並んでいる

東大の地震観測点

唯一内部が確認できる格納壕

8p水平砲台平面図

8p砲が設置された砲廊

弾薬庫。4×3.5m。通路面より少し深い

壕右手の開口部は埋まっている。

砲廊と弾薬庫を結ぶ通路。赤いのは溶岩の
鉄分が酸化したため。

弾薬庫右手の45度の通路。
こちらは荒れている。

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