乃木学習院片瀬幕営地記念碑(湘南白百合学園小学校)

軍事遺物

*下は当時の写真

乃木将軍は日露戦争後の明治40年、明治天皇の意向により学習院の院長に就任した。学習院では夏期に片瀬で水泳訓練を行っており、乃木院長が天幕を張って子ども達と生活を共にしていたのがこの地である。
学習院の水泳訓練場は明治44年に沼津に移転したが、昭和11年9月13日シャルトル聖パウロ会の山本ムメ修道女がここに幼稚園(片瀬乃木幼稚園)を開設し、同時にこの碑を除幕した。因みに9月13日とは乃木将軍の命日である。
ここは、ムメ氏の祖父の所有地であり、設立には同じカトリック教徒である叔父山本信次郎少将の支援があった。
碑は、巨大な花崗岩に、乃木院長が天幕の中で院児の起床を促している光景のブロンズのレリーフを取付けたもので、レリーフの上には「仰ぎ見れば 心もいとゞすみわたる 朝日てりそふ富士の神山」という将軍の歌が刻まれていた。 この歌は明治40年7月、この訓練場に滞在中に読まれたものである。
碑は現在、湘南白百合学園小学校の校内に現存しているが、レリーフはOGである安藤なぎさ氏制作のものに変っている。これは創立50周年記念行事として昭和62年9月22日に除幕された。 乃木将軍のレリーフの行方は不明であるが、太平洋戦争中に金属供出されたのではないかと考えている。
所在:湘南白百合学園小学校(藤沢市)