由良要塞田倉崎砲台に所在する標石。@は見晴らしの丘の南手斜面に1基のみ残っていた1辺が20p、地上部分が80p程の粗削りな角柱で、刻字の部分だけ平滑に削っている。刻字は「陸 一六」のみあり、他の3面にはない。境界標石であろう。石材の特定はできなが、安山岩ではないだろうか。
Aは右翼観測所の入口に残る花崗岩標石製の標石。刻字は1面のみで、「陸埋」とある。頂面には線が彫られていることから境界標石とも思えるが、刻字から何らかの埋設物を示しているものと考えている。いずれも東京湾要塞では目にしていない標石である。