陸軍設置の防御営造物標石で、千駄ケ崎砲台敷地を示しているものと思われる。
サンプル数が少ないので偶然かもしれないが、ある法則性が見られる。
11,12等のちょうどの数字の間に−1、−2といった枝番が振られているが、標石の材質がちょうどの数字はコンクリート製、枝番のは花崗岩となっている。このことから次のような仮説が考えれらる。
もともと、枝番はなく、状況に合わせ適当な間隔で設置していたが、後に、間隔が広いものについて、間にも標石設置の必要が生じたため、枝番をもって対応した。その際、コンクリートではなく、花崗岩製とした。コンクリートを使用しないことと、花崗岩製の造りが雑なことから大戦
後半になってあわてて設置したものではないかと推測する。
なお、千駄ケ崎には横須賀警備隊の千駄ケ崎機銃砲台(25粍連装機銃2基)が設置されており、尾根筋の藪の中に機銃掩体が残っている。